2012年2月24日金曜日

ディストーション。

今週は仕事が暇で、ある日ふらふらと外を歩いていたら東京の 道はグネリと曲がり、東とか西とか、北とかみなみとか、そういうものが馬鹿らしくなるくらい、そう、ただ僕は道なりに歩いていただけなのに陽の位置はずれ 続けて、「真っすぐ」進んでいるというのは本人の気持ちの中にしかないものなのだな、道、それが正しく導いてくれるものとは限らない、などとボケッと考え る。

2月終わりなのだね。なんだか暖かい。

有数の出版街に行き着く。仕事サボっているにしては随分遠くに来たもんだ。
小さな出版社を見つける。学生の頃、就職活動で受けた雑誌社だな。三流雑誌社。小さな会社だ。
面接を受ける。中年の男達が、比較的穏やかに順番に学生の声を聞いている。

「君はうちではどういったことをやりたいのだね?」
「そうですね、僕はポルノをやりたいです。」

なかなか懐かしい記憶だ。
15年以上経ったんだな。
俺もオトナになったもんだ。
今だったらもう少し受けのいい答えを用意しただろうよ。「雇ってもらえる」ような台詞をだな。

と考えてもみたのだが、なんだか自分が変わったのか変わっていないのか、そんなもの分かりもしないな。本質は四歳から変わっていない気がするのだよ。
多分、今仕事でしか関わりの無い人間からみたらただの仕事人間にしか思えないのだろうな。なんだか像が結ばれない。ピンクの象がはばたいて、耳元で囁く。

結局、「歪」なのだよ。
二種類の酒を混ぜ合わせ、かき混ぜもせず、舌のあたる度に二つの表情をみせる、そんな感じでさ。

有名な経済学者なのに女子高生のスカートの中を盗撮することが止められないとか。
教育者でありながら子供の遺体の画像コレクターとか。
大切に育てますと言って譲り受けた猫を殺すことに快楽を覚えるとか。

結構日常の振りを纏った狂気みたいなものに興味があるんだけどさ。
僕はそういうのに罪悪感を抱くので「日常の振りを纏」わないように努めているのだけれども、あ、誰にも言っていない狂った部分を見つけた。マズイ。
しかし、この程度の「狂い」は皆内包しているのだろうよ。

どうやってその歪さと折り合いをつけて暮らしてるのでしょうね。
おうかがいしたいものですわ。
 


(なんだかネタが無いのでたまに書くと変なことばかり書いている気がするのだが、別に健康ですよ、いつも程度にはね。)

ディストーション。

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