2012年5月19日土曜日

酒とロック。 の酒面。


今年の花見で、持ってく酒が思いつかなかったのでその場でテキーラ・サンライズを作った話を以前ここに書いた。

テキーラ・サンライズってのは、グラスに氷とテキーラを注ぎ、オレンジ・ジュースでアップしてグレナデンっていう(本当はザクロ果汁で作った)赤いシロップを底に沈めたやつ。赤が燃え立って朝焼けみたいな感じになるんだよ。

ローリング・ストーンズの1972年のワールド・ツアーでメキシコに行った奴らが現地のバーで気に入って、そのまま転戦しながら世界中のバーで作らせたらしい。
数年後イーグルスがそのまんまテキーラ・サンライズって曲書いてるしね。
中々ロックと因縁深いカクテルなのだ。


昨晩久々に花見で居合わせた女の子と隣り合って座ってさ。僕の作ったテキーラ・サンライズが
「おいしかった。それに奇麗だった。」
と言ってくれてね。
うーん恥ずかしいな、この程度のもんで。こんなんじゃ逆に罪悪感だよ。

話は更に続く。

以前その子を日本で有数のバーテンダーの方がやってるお店に連れていったことがあってさ。(僕は数回しかその店に行ってないのに)そのままその子、そこに入り浸ってるようなのさ。
んで先日、僕のテキーラ・サンライズが美味かったってんでそのスンゴイバーテンダーさんにテキーラ・サンライズを頼んだんだって。
そしたら
「あんまり美味しく無かったし、奇麗じゃ無かった。」
んだってさ。

ほう。これにはすぐにピンと来たさ。

僕は花見で凝ったことは出来ないから、市販の濃縮還元のオレンジ・ジュースと、市販の着色料バンバン入ったグレナデン持っていって作ってたんだけどさ。

お店じゃその場でオレンジを果汁のみ丁寧に搾って、更にもしかしたらグレナデンもザクロ搾ってシロップ自家製でやってるかも知れない。

するとだね。

オレンジ・ジュースは淡いオレンジ色にしかならず。濁りムラも出る。
味は薄く、舌触りもあっさりしている。
天然のグレナデンなら赤は発色悪く、濁った色にしかならない。
香りだけはいいんだけどね。

濃縮還元の濃い色のオレンジと着色料の真っ赤とのグラデーションは奇麗だし、濃縮還元の濃い甘さはガッツリ舌に残る。

多分これが彼女の印象の由来。

試しにオレンジ買って来て、そのままスクイーザーで丁寧に果汁だけ搾り出してグラスに注いで色合いとか味とか試してみるといいよ。如何に自分の感覚が濃縮還元に慣れたもんだか分かるから。

うーん。

一概に搾りたての果汁が良い印象を残すとは限らんのだな。
これは悩ましい。熟考が必要だ。
 


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